Daruma BASIC - 動かし方
(ラズパイ初心者向け)

Raspberry Pi を触ったことがない人でも Daruma BASIC を動かせるように、一から解説します。

1. 必要なもの

(1) Raspberry Pi 本体

作者は model A+ で動作確認しています。たぶんどのモデルでも大丈夫だと思います(レポート歓迎します)。Daruma BASIC は負荷の小さいソフトウェアなので、本体の性能は低くても問題ありません。

(2) USB キーボード

なんでも結構です。作者は SKB-SL18BK を使っていますが、もっと安いのでもいいと思います。なお、Daruma BASIC にはマウスは不要です。キーボードだけでも Raspberry Pi の立ち上げは可能なので、マウスは必要になってから買い足してもよいでしょう。

(3) HDMI ディスプレイとケーブル

最近のテレビにはたいてい HDMI の入力端子がありますので、これを流用すれば安上がりです。

机の上に置けるコンパクトなディスプレイとしては、下のようなものがあります。12 V 電源を別途用意しないといけないのが難点ですが、そのかわりディスプレイから Raspberry Pi 用の 5V 電源をとることができます。

HDMI iPhone5充電可USB シガー 電源 スピーカー 付 9インチ オンダッシュモニター

(4) micro SD カード

4G でもギリギリ動きますが、8G 以上が無難でしょう。メーカーによって相性がある、という話もあります。私は Transcend の 16 G を使っています。特に問題が起きたことはありません。

(5) micro USB ケーブル

Raspberry Pi の電源を供給するのに使います。スマートフォンの充電などによく使われる 5 V の電源で OK です。能力の高いモデル(特に Raspberry Pi 3)は大きな電源容量が必要ですから、注意してください。

2. 手順

(1) Raspbian Jessie Lite をダウンロードする

ダウンロードページから、Raspbian Jessie Lite をダウンロードします。(2017/3/2 版は 309 MB)

Zip 圧縮されているので、これを展開します。(1.39 GB)

(2) SD カードへの書き込み

SD カードフォーマッタを使って、SD カードを初期化します。買ったばかりの SD カードで普通に読めるようになっているものでも、必ず一度この「正式な」フォーマッタを使って初期化するようにしましょう。

イメージファイルの SD への書き込みは、Windows では Win32DiskImager を使います。

Mac では、コマンドラインを使う(「付録」参照)か、ApplePi Baker を使います。

ApplePi Baker は下のような画面です。"Pi Crust" のところに SD カードデバイスが見えていることを確かめて、"Pi Ingredients" にイメージファイルを指定し、"Restore Backup" で書き込みを行います。

(3) Config.txt の設定

書き込んだ SD カードを Raspberry Pi に差し込んで立ち上げればよいのですが、画面がうまく出ないことがあります。画面の設定は、SD カードの boot パーティション[1]にある config.txt というファイルに書き込まれているので、少し目を通しておきましょう。特に、HDMI ディスプレイについては、下のように修正しておくと、「画面に何も映らない」というトラブルが起こりにくくなります。

# For more options and information see
# http://www.raspberrypi.org/documentation/configuration/config-txt.md
# Some settings may impact device functionality. See link above for details

# uncomment if you get no picture on HDMI for a default "safe" mode
hdmi_safe=1    ← 行頭の # を削除しておく

# uncomment this if your display has a black border of unused pixels visible
# and your display can output without overscan
#disable_overscan=1

[1] boot パーティションがマウントされていなければ、一度 SD カードをカードリーダーから抜いて、さし直してください。

(4) Daruma BASIC をコピーしておく

これで Raspberry Pi は起動できるのですが、ついでに Daruma BASIC をコピーしておくと楽です。boot パーティションに daruma_raspi.tar.bz2 をコピーしておきます。

3. Raspberry Pi の立ち上げ

Micro SD を Raspberry Pi に差し込み、HDMI ディスプレイと USB キーボードをつないで、micro USB ケーブルで給電します。一度自動的に再起動(SDカードのパーティションのサイズ変更)されたあと、メッセージがずらーっと出て、下のようになるはずです。

login: に対して pi, Password: に対して raspberry(表示されない)と入力すると、ログインが完了して、下の画面になります。これが、「Raspbian のコマンド待ち」の状態です。

最初にいくつか設定をしておきます。sudo raspi-config と打ってください。

4. Daruma BASIC の立ち上げ

boot パーティションにコピーしておいた Daruma BASIC を展開します。

$ tar xvfj /boot/daruma_raspi.tar.bz2

次のコマンドで Daruma BASIC が立ち上がります。

$ daruma_raspi/daruma

5. 終了のやり方

Daruma BASIC 上で quit と打つと、Raspbian のコマンド待ちに戻ります。

Raspberry Pi の電源を切りたい時は、Raspbian のコマンド待ちの状態で、sudo poweroff と打ってください。画面の更新がなくなり、Raspberry Pi の緑色の LED の点滅が終了したら、電源を切ります。


付録. Mac でコマンドラインを使って SD カードの書き込みを行う

コマンドラインを使う方法は、以下の通りです。

(1)「ターミナル」を開く。(「ユーティリティ」フォルダに入っています)

(2) SD カードを Mac に接続して、df と打ちます。SD カードのディスク名が右端に出ている行を探して、その左端の /dev/disk*** という部分をメモしておきます。

$ df
Filesystem    512-blocks      Used Available Capacity  iused    ifree %iused  Mounted on
/dev/disk0s2   486717952 394878440  91327512    82% 49423803 11415939   81%   /
devfs                375       375         0   100%      649        0  100%   /dev
map -hosts             0         0         0   100%        0        0  100%   /net
map auto_home          0         0         0   100%        0        0  100%   /home
/dev/disk1s1    31406080      4288  31401792     1%        0        0  100%   /Volumes/NONAME

(3) 書き込み先のデバイス名を確認します。上でメモした disk*** の先頭に r をつけて、最後にある「アルファベット+数字」の部分を取り除きます。/dev/disk1s1/dev/rdisk1 など。

(4)cd コマンドで、ダウンロードしたディスクイメージがあるディレクトリに移動しておきます。

$ cd /Users/.../Downloads

(5)SD カードへの書き込みを実行します。if= の後は展開してできたイメージファイルの名前、of= の後は上で決めたデバイス名です。パスワードを聞かれたら、ログインパスワードを入力します。

$ sudo time dd bs=1m if=2017-03-02-raspbian-jessie-lite.img of=/dev/rdisk1

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