算数や数学で、ある数を文字で表すことがあります。「1個100円のドーナツを N 個買ったら、代金は 100×N 円になります」という具合です。この考え方は、プログラミングでも基本になります。やってみましょう。ここでも、整数のみを使うことにします。
数を表すための文字のことを「変数」と呼びます。変数に数を入れるには、次のように「等しい」記号を使います。
>> A=1
A
が変数の名前です。上のように書くと、BASIC に対して「A
という変数に 1
という値を入れなさい」と指示していることになります。
次に、PRINT A
とタイプして ENTER を押すと、A
の値 1
が表示されます。
>> PRINT A
1
続けて、A
に別の値を入れて試してみます。
>> A=3
>> PRINT A
3
変数を式の中で使うこともできます。
>> A=4
>> B=A+8
>> PRINT B
12
算数や数学のときと違って、文字の前後の「かけ算記号」を省略することはできません。「3かけるA」を表すには、3A
ではなく、3*A
と書かなくてはなりません。
>> A=4
>> PRINT 3*A
12
>> PRINT 3A
文法エラー: VARNAMEは誤り,これが来るはず:'\n',':'
1行: PRINT 3A(???)
エラーメッセージが意味不明ですが、これは「3の後ろに変数名 (VARNAME) が来るのはおかしい、改行 ('\n') かコロン ':' が来ないといけない」という意味です。
同じように、「AかけるB」は、AB
ではなく、A*B
です。
>> A=4
>> B=5
>> PRINT A*B
20
>> PRINT AB
ABは未定義です
1行: PRINT AB(???)
このエラーメッセージは先ほどのよりも少しはマシです。AB
が「AかけるB」の意味ではなくて、「ABという変数」と解釈されてしまい、それはまだ値が決められていない、というエラーになっているわけです。
カンのいい人は、上のエラーの例から、「変数の名前は2文字以上でもいいんだな」ということに気がつくでしょう。その通りです。変数名は 32 文字まで OK です。ただし、先頭の文字はアルファベットでなくてはならず、2文字目以降はアルファベットか数字でないといけません。なお、PRINT
などの命令語と同様に、大文字と小文字は区別されません。
>> A=4
>> A2=5
>> PRINT A
4
>> PRINT A*A2
20
>> print a+a2
9
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